秋から冬にかけてはランニングにぴったりの季節!全国各地で大会や記録会が開催されるなか、日々のトレーニングに励むランナーもきっと多いはず。そんなランナーたちに向けて、西鉄陸上競技部がおすすめする福岡市内のランニングコースを紹介。実業団ランナーが教えるランニングの必須アイテムも!
初心者ランナーも上級者も、ぜひ参考に!
1989年に創部し、現在13名の選手が在籍する西鉄陸上競技部。大会や記録会での上位入賞や自己記録更新に向けて日々練習を重ねている実業団の選手たちに、福岡市内でおすすめのランニングコースを教えてもらった。
今回おすすめコースを案内してくれたのはこの2人!
西鉄陸上競技部のキャプテン。福岡県出身で、福岡大学付属大濠高校から順天堂大学へ。自己ベストは1時間01分47秒(ハーフ:西鉄最高記録)、2時間10分40秒(フル)。
2024年4月に入社したルーキー。福岡県出身。自由ケ丘高校から神奈川大学へ。5000m・14分07秒49、10000m・28分49秒71の記録を持つ。
まずは、ランニング初心者の方におすすめのコースから紹介します。福岡県庁そばにある「東公園」には、平坦な1周約760mの周回コースがあります。
芝生や植木などの緑が多く、日陰になっている場所もたくさんあるので走りやすいですよ!1周の距離も短いので、軽いランニングにおすすめです。
室見川添いの道は、100mごとの地点表示があり、目標とする距離の確認がしやすいコースです。片道最長5km、往復10km程度取れるので、目的に応じて距離を調節できます。
西新にある陸上部の寮からも近いので(約3km)、朝練で走りに来ることもありますね。ここで4kmほど走れば寮からの往復と合わせてちょうど10kmです。
みずほPayPayドームから生の松原を超えた場所にある「長垂海浜公園」まで、片道約10kmの平坦なコース。往復すると20km走ることができ、上級者にはおすすめのコースです。
ここは市内でもお気に入りのコースのひとつ。みずほPayPayドームや福岡タワー、マリナタウンなど福岡の名所がたくさんあるし、何より海風が気持ちいい!景観を楽しみながら、気分をリフレッシュして走ることができますよ。
市街地と比べると一段と涼しく、さわやかな風が吹き抜けます。松林で日陰ができるので日中でも案外涼しいんですよね。
大濠公園は、私たちのホームコースと言っても過言ではない練習場所。市街地に位置しながら緑が豊富で、恵まれたコースだと思います。1周2kmのコースがあり、起伏が少ない。
周りにランナーが多いので、夜も安心して走れます。仕事を終えた後の夜のランニングにもおすすめの場所ですね。
距離の調整がしやすいので、初心者から上級者まで合同で練習するのにもおすすめです。
舞鶴公園でイベントがある時は、東側が混みあうことがあります。事前に情報を調べて走る時間帯を調整したいところですね。
全国の歩く道や走る道の豊かさを研究する「ランナーズインフォメーション研究所」のサイン。大濠公園のランニングレーンはクッション性が高く、シューズ職人の三村仁司さんより「路面のクオリティが高い道」としてレコメンドされている
大濠公園の近くにランニングステーション「RUNPLAN Fukuoka(ランプラン福岡)」があり、ロッカーやシャワーも利用可能。予定の前後や、すき間時間にサクッと走りたい時に便利です。
約2.5kmで200mほど登る、起伏に富んだコースです。自然豊かな地域なので、猪と遭遇する場合も。車にも注意して安全に楽しんでください。(万が一、猪に遭遇した場合は走らずゆっくりと距離をとってください。)
登り切った後に展望台から見える景色は、車でさっと登った時よりきれいに感じるはず!
ランニングの際、どんなアイテムを身に着けているのか?お気に入りのアイテムを紹介してもらった!
日中走る時は、ランナーには定番の「Oakley(オークリー)」のサングラスが欠かせません。レンズの形やつけ心地、フィット感などをチェックして選んでください。
愛用しているのは、骨伝導イヤホンで人気の「Shokz(ショックス)」のハイエンドモデル「OPENRUN PRO」。フィット感があるのでランナーにはおすすめ。音楽を聴きながら周辺の音も聞き取れるので安全に走れます。
今日履いているのは「adidas」のランニングシューズシリーズ「ADIZERO(アディゼロ)」。練習用や大会用、短距離用、長距離用など、用途によって数足を履き分けています。ソールの厚さや形状で進みやすさが変わります。
ぼくは「NIKE」の「Zoom(ズーム)」シリーズです。クッションと反発のバランスが良く、自分の走りとの相性が良いと感じています。男子マラソンの世界記録が出た時にキプタム選手が履いていたのもこのシリーズのシューズです。
大会出場を目指すならぜひうまく使いたいのがスマートウォッチ。心拍数や走行距離、時間などを毎回確認しながらコンディションを整えます。アプリ等を活用し、離れている友人や同じ目標を持った仲間とランニング結果の共有が可能なものもあります。西鉄陸上部では「Garmin」を活用しています!
これからランニングを始めたい人や初心者ランナーなら、走ることに関するいろんな疑問が浮かんでくるもの。そこで、西鉄陸上競技部の2人に、ランニングにまつわる素朴な疑問をぶつけてみた!
どんなウェアで走るのがいちばんいいの?
しっかり走りこむなら動きやすいハーフパンツがおすすめですが、必ずしもそうじゃなきゃいけないってことはありません。体が冷えやすい場合は無理をせず、その日の気温や自分の体調に合わせて選んでOKです。
走る時間帯やタイミングはいつがベスト?
気温やスケジュールによって、走りやすい時間帯で大丈夫ですよ。夏は早朝や夕方以降、冬は気温が上がる日中など、気候に合わせて走るのがベスト。ちなみにぼくたちは、朝6時過ぎから約1時間、日中15時以降に2~3時間ほど練習します。
走る前後のおすすめの食べ物はありますか?
ぼくは大会前でも特に食事制限はしていないので、いつも通りに食事をしていますね。ただし、走る時は食後3時間くらい時間を空けています。
週に何回、何分、何メートル走るのがいいの?
一概には言えませんが、最初は一気に長距離を走るよりも、短い距離を数回ずつ走るのがいいと思います。その人によってどのくらい走れるかが違うので、無理のないペースや距離で継続できるのが大事です!
ずばり、走っているときは何を考えてますか?
ぼくは無心です(笑)。本当に何も考えず、ただひたすら走っています。
ぼくもそうかな?練習では音楽を聴いたり、周りの景色を楽しんだりしています。
足や腰、腕などに痛みが出たらどうすればいい?
何も運動をしていない状態から急にランニングを始めると、痛みが出ることがよくあります。決して無理をせず、改善しない場合は病院で診てもらいましょう。
初心者はどんなふうに距離を伸ばしていくべき?
例えば、5kmからスタートするとしたら、「その次は10kmだ!」なんて大胆な見込みはせず、500mや1kmずつなど少しずつ距離を伸ばしていくのがおすすめです。その距離でしばらく練習して慣れてきたらまた次、というふうに、一気に距離を増やさないのがポイントです。
西鉄陸上競技部のお二人、ありがとうございました!
毎年11月には、1月1日に開催される「ニューイヤー駅伝」への出場をかけた「九州実業団毎日駅伝競走大会」が開催される。大会入賞をめざして、また記録更新を目標に日々練習中の西鉄陸上競技部を、ぜひ応援してください!