西鉄グループが実施している「にしてつキッズしごと体験スクール」は、西鉄グループのさまざまな仕事を子どもたちに体験してもらうプログラム。バス、電車はもちろん、スーパーの店長やパティシエ、ラジオパーソナリティーや水族館での飼育員体験などが体験できるクラスなど西鉄グループの幅広いしごとを体験できる。
今回は、なかでも人気だった「THE RAIL KITCHEN CHIKUGOスタッフ体験クラス」に密着。参加した子どもたちのかわいらしい表情とともに、職業体験の様子をレポートする。
西鉄グループでは、小学生とその保護者を対象とした「にしてつキッズしごと体験スクール」を実施している。すべて無料で体験できるクラスは、西鉄バスや電車に関連するしごとの体験はもちろん、スーパーマーケットの1日店長やパティシエ・ケーキショップ体験などなど30種類以上!
なかでも、今年は4年ぶりに復活し内容もリニューアルされた、西鉄が運行する観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」のスタッフ体験クラスがおもしろそうだ!
参加が決まったのは、小学5年生のご家族ペア3組6名。
朝9時30分、「西鉄福岡(天神)駅」に集合。「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」オリジナルの制服に着替えてからレクチャーを受け、ホームへと向かう。
列車の到着を待つ3人。初対面ということもあり、ちょっと緊張した様子!
まもなく「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」が到着!
車内のホールスタッフの仕事は、乗車したゲストをおもてなしするところから始まる。1・2・3号車それぞれの車両で出発のあいさつをするほか、発車の合図としてスタッフがベルを鳴らしているのだ。
さっそく3人も、出発のあいさつとベル係を体験!
音の長さや強さに気を付けながら、大きさが異なる3つのベルをそれぞれ鳴らす。ベル同士が当たって音が出ないように、お客さまから見える位置でしっかりと持つのがポイントだが、足元が不安定な車内ではこれがなかなか難しい!
緊張もあったけど、うまく鳴らせて気持ちよく発車できた。
コース料理を提供する「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」では、列車が発車すると間もなく料理を運ぶ時間がやってくる。
今回の体験では、一緒に参加した保護者の方をお客さま役とし、スタッフ役の子どもたちが料理を配膳する。
まずはテーブルのセッティングから。ナイフやフォークなどのカトラリーを、決められた順番にまっすぐ並べる仕事だ。
ポイントは、カトラリーの端が一直線になるようにそろえること!
ご家族が座った席で、実際にチャレンジしてみる。
列車の小刻みな揺れに苦労する3人。
「列車が動いてるからズレちゃうね」「難しい!」と苦戦しながら、食事前のテーブルセッティングを終えた。
ウェルカムドリンクを運び、息つく暇もなく前菜の準備の時間に。2号車にあるキッチンへ移動し、前菜6品の内容について説明してもらう。前菜は、吉武広樹シェフ、畑亮太郎シェフ、井上誠シェフが2品ずつ監修している。 お客さまへの料理の説明も、ホールスタッフの大切な仕事。
料理を運ぶのはこれが1品目。慎重にプレートを運び、客席まで届ける。
お客さまの手前にまっすぐ配置。これも揺れる車内では、けっこう難しい!
走行中の車内では、お水を注ぐのも普段より大変。こぼさないように力を加減しながらサービスする。
少しの間、客席の前で休憩。自分たちが運んだ前菜を見ながら、みんな「おいしそう」「どんな味?」と興味津々!
空になったお皿をキッチンまで下げるのも子どもスタッフの仕事。少しずつ慣れてきたかな?
2品目の魚料理は、盛り付けが崩れないように注意!
お皿に指紋がつかないよう、持つ位置は決められたとおりに。テーブルに置くまで気が抜けない!
コース料理も終盤へ。次の肉料理は、配膳後に子どもたちも味わうことができた。
ゆっくり席について食事するのはこれが初めて。「ようやくゆっくりできる!」と、うれしそうなこの表情。
配膳中は緊張した様子だった3人も、料理を口に運べば思わず笑顔。
車内のサービスを担当するスタッフには、長年ソラリア西鉄ホテルで経験を積んだスタッフも。プロのサービスや一流シェフが監修した料理を体験できるのもこのプランの魅力だ。
料理を食べているうちに、参加者同士で話が盛り上がるときも。
こうして周りの人々と会話しながら、車内に一体感が生まれるのも「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」ならではだ。
楽しく会話しているのも束の間。子どもたちには、まだ仕事が残されている!
「ゆっくりおしゃべりしてる暇はないね!」
「スタッフさんって、いつもこんなに忙しいんだね。」
締めのデザートは、吉武シェフ監修の「ココナッツのパンナコッタ メロンのスープ バニラのエスプーマ」。ふわふわのエスプーマをキープした状態で、素早く客席へ運ぶ。
だいぶ慣れてきた様子!表情も余裕たっぷりだ。
最後に、今回特別に準備してもらったのが「サプライズプレート体験」。真っ白なお皿の上にチョコペンでメッセージを書き、ケーキやドライフルーツでデコレーションする。
「どういうふうに仕上げようかな?」
「デコレーションも迷うなぁ。」
「これはセンスが問われるね(笑)」
最初は戸惑いながらプレートに向かっていたが、最後はおしゃべりなしでかなり真剣なこの後ろ姿。かわいい……!
完成したプレートを持って、それぞれの家族のもとへ。自分たちが作った料理を運ぶうれしさが表情にもにじみ出てる!
配膳した後は、席についていっしょにおいしくいただきました。
列車はもうすぐ終点へ。到着前に、車掌さんが記念乗車券を手渡してくれた。
改札用のハサミで穴を空ける。鉄道好きの男の子は特にうれしそうだった。
終点に着いたら、キッチンスタッフとともに降車するお客さまをお見送り。これで一連の仕事はおしまい!
最後は車内で修了式。無事に業務を終えた3人に新家谷支配人から修了証書が授与された。
「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」の乗車は今回が初めてだった3人。
「走っている電車の中で作業をするのは思ったより大変。ナイフやフォークをそろえるのがいちばん難しかった。いろんな料理や食材の説明を覚えながら、ちゃんと料理を運ぶことができて良かったです。」
「私もこうして動く列車で料理を運ぶのは初めてでした。すごく興味がある体験だったので、参加できてうれしく思います。」
「昔から大好きな「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」に乗車できてよかった。敬語で話すことや、触れ合う体験ができて楽しかったです。」
また、参加した子どもたちのご家族からは
「将来の仕事や、働くことに対する考えを持ってもらえたら。良いきっかけになった」
「こうした体験は誰にとっても貴重。子どもたちの視野が広がると思う」
「子どもと2人でこんな体験ができてうれしい。子どもの様子を観察することで、お皿の持ち方や盛り付けなど、プロのサービスにはさまざまな工夫があることにも気づきました」
といった感想が届いた。
にしてつキッズしごと体験スクールでは、今回密着した「THE RAIL KITCHEN CHIKUGOスタッフ体験クラス」のほかにも、さまざまな職業の体験クラスを開催している。
さまざまな事業を展開する西鉄グループにとって、「にしてつキッズしごと体験スクール」は、たくさんの人に西鉄のことを知ってもらい、人と人をつなぐ大切なきっかけとなっている。また、こうした企画を通して、未来の西鉄グループを担う人づくりにつなげたいとも考えている。
今後の「にしてつキッズしごと体験スクール」の開催予定は「にしてつキッズチャンネル」LINE公式アカウントからお知らせ予定。ぜひチェックしてみて欲しい。